司法書士の機能


司法書士は、登記、裁判、遺言の各手続きをつなげます。

1.登記、裁判、遺言は相互に関連

 いざ登記の名義を変更しようとしても、登記手続きの前提で裁判手続きや遺言書が必要になったり、また、遺言書が見つかっても、そのままでは執行することができず、裁判手続きを経由しなければならなかったり、さらには、裁判手続きを経たのに遺言書の書き方に不備があり登記手続きに使用できなかったりと、この3つの手続きは相互にとても関連しています。

  

2.3つの手続きに精通

 司法書士は、この3つの手続きに精通する法律専門職です。司法書士と業務分野が一部重なる専門職に弁護士と行政書士がいます。弁護士はあらゆる法律業務を行うことが可能で、特に地裁以上の訴訟代理等裁判手続きにおいては圧倒的な強みを発揮しますが、登記手続きに精通する弁護士はごく少数です。また、行政書士は遺言書の作成支援は積極的に行っていますが、法律上、登記や裁判手続きに関与することができません。この点で、各手続きをバランスよく取り扱っている司法書士に強みがあります。

 

3.登記が最終目的なら

 司法書士は、登記、裁判、遺言の3つの手続きに精通している強みを活かし、ご依頼にお応えします。裁判手続きのみ、遺言の手続きのみのご依頼に対しても十分お役に立つことはできますが、やはり最終目的が登記(=名義を得ること、登記されている内容を変更すること、設定されている他人名義の権利を抹消すること等)である場合に最も力を発揮します。

 登記には独自のかつ細かいルールがたくさんあります。正確な登記手続きを見据えて、裁判手続きや遺言書の内容を検討する能力は、他士業に比べて司法書士に優位性があります。登記が最終目的なら、入口の相談先として、司法書士が最適であると自信を持って言うことができます。